華麗なる音色と情熱のリズム

◎札幌市役所ロビーコンサート「カスタネットとピアノ」◎


■5月26日(金) お昼休み12:25〜45分 ■札幌市役所 1F ロビー

■出演


真貝裕司 (カスタネット)、野谷恵(ピアノ)

■曲目

ショパン:ポロネーズ ト短調 遺作
ショパン:ワルツ第12番 ヘ短調/変イ短調 Op.70 No.2
ファリャ:”火祭りの踊り”〜バレエ音楽『恋は魔術師』より
レクオーナ:”マラゲーニャ”〜スペイン組曲『アンダルシア』より



曲目解説

今回は「華麗なる音色と情熱のリズム」ということで、珍しい組み合わせのカスタネットとピアノのコラボレーションです。
カスタネットパートはカスタネット奏者の真貝裕司の即興演奏を譜面に書き留めたものを演奏します。

ショパン:ポロネーズト短調 
ショパンの少年時代、わずか7歳の時の作品。
ドラマティックな楽想や美しい旋律など、少年の作品とはとても思われず、
ショパンの天才振りを物語る作品。
ポロネーズの3拍子のリズムをピアノと共にカスタネットがリズミックに刻む。

ショパン:ワルツ12番 ヘ短調/変イ短調
1841年に知人への贈り物として作曲されたワルツ。ロマンティックな旋律美と歌にあふれた作品。カスタネットがピアノに彩を添える。

ファリャ:火祭りの踊り〜『恋は魔術師』より
ファリャは1907年から1914年までパリに留学して研鑽を積み、帰国後すぐ、マドリードで数々の名作を発表した。1915年に初演を見た『恋の魔術師』はやや後の『三角帽子』(1919年)とともに彼の手になるバレエ音楽の傑作で、先のオペラ以上に、ファリャの名を高めるのに役立った。ピアノ独奏曲その他に編曲されてとりわけよく知られた、神秘的でまたエネルギッシュな「火祭りの踊り」はこのバレエ曲中、後段でジプシーたちが、夜、魔よけのために火を焚いて踊る場面の音楽である。カスタネットが華やかな音色と激しいリズムで曲をいっそう引き立てる。

レクオーナ:マラゲーニャ
キューバ出身の作曲家エルネスト・レクオーナ(1896−1963)は、クラシック音楽の世界よりも、むしろポピュラー音楽の世界で名高い。「キューバのガーシュウィン」と呼ばれることもある。しかし、彼はモーリス・ラヴェルの知遇も得た才能豊かな作曲家兼ピアニストで、サルスエラ(スペイン風オペレッタ)などにも見事な作品を残した。「マラゲーニャ」はピアノ用のスペイン組曲『アンダルシア』(1928年、全6曲)の終曲で、曲集中とりわけよく知られた作品。南スペイン、アンダルシア地方の港町マラガの周辺に伝わる、情熱を秘めた叙情的な民謡マラゲーニャの調子を借りて、親しみやすくモダンなコンサートピースに仕上げたものである。カスタネットの情熱的なリズムと音色はこの曲にピッタリと合い、演奏をよりいっそう盛り上げる。